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リスクを減らすクリック単価の決定方法
私のお勧めの計算方法は、
上限クリック単価 = (粗利額-得たい利益額) × 成約率
という公式です。それではこの公式の意味を解説していきます。
(粗利額ー得たい利益額)というのは、1成約あたりに使える広告費にあたります。
例えば、5万円の商品(サービス)を取り扱っているとしましょう。5万円の商品でもそこには原価がかかっているので5万円すべてが利益になるわけではありませんね。仮に粗利額が3万円であるとすれば、広告費は最大3万円以内であれば赤字にはならないといえます。
ただし、広告費を3万円使ってしまうと利益が残らないことになってしまいますので、粗利額から残したい利益額を差し引いた値を広告費として使える上限額とします。この、残したい利益額というのはビジネスによって様々です。
粗利額のうち20%以上広告費を使うと厳しいというのであれば、粗利額の20%を広告費の上限額に設定することになります。一方、粗利額が0円、もしくはマイナスでもかまわないというビジネスの方もいます。
粗利額が0円、もしくはマイナスでもいいというのはどういうことかと言うと、それは顧客生涯価値(LTV / lifetime value)でプラスになれば良いと考えている場合です。顧客生涯価値とは簡単に言えば、顧客一人が一生涯のトータルでいくらあなたに支払ってくれるかということです。
例えばリピート性のあるサービスや商品を扱っていれば、最初に広告費をかけて利益が出なくても、その後のリピート購入でプラスになります。「やずや」や「デアゴスティーニ」が良い例ですね。
また、マーケティングにはフロントエンド(商品)とバックエンド(商品)という考え方があります。
フロントエンドとは、一番最初に買ってもらう商品のことです。対して、バックエンドはフロントエンド購入後に買ってもらう商品のことを指します。よく行われる手法として、フロントエンドを安く設定し購入しやすくすることで顧客リストを沢山集め、その後にバックエンドで高額な商品を購入してもらうというものがあります。
これは非常に有効なマーケティング手法なのですが、バックエンドを購入してもらうためには、安くても顧客に満足してもらえるフロントエンド商品の品質が必要になります。また、バックエンド商品を購入してもらうためのフロントエンド購入者へのアプローチにも様々なテクニックと戦略が必要です。
また、マンパワー(人の手間)がかかるビジネスかどうかということも大きく関わってきます。
物販であれば利益額が低くても商品が沢山売れればそれだけ儲けが大きくなることが多いです。マンパワーもほとんどの場合は発送のみしかかからないからです。しかし、サービス提供型の場合はそうはいきません。マンパワーがかかるので薄利多売というわけにはいかないからです。
どの程度の利益率を出していくのが一番いいかということは、あなたが一番詳しいはずですので、あなたのビジネスにあわせて考えていってください。
話を戻しますと、1成約あたりに対して広告費としていくらまで使えるという金額を設定する、ということになります。(ここでは粗利額3万円に対して1万円まで広告費を使えると仮定します)
これにあてはめて公式を書き換えるとこのようになります。
上限クリック単価 = 使える広告費 × 成約率
次に成約率ですが、これは広告がクリックされた回数、つまりあなたのwebサイトに訪れた人数に対して何件の成約があるかということです。成約率の公式は
成約率 = 成約数 ÷ 広告経由でのホームページのアクセス数 ×100
となります。例えば広告が500回クリックされて(つまりwebサイトに訪問した人数も500)、5件の成約があったとしたら、成約率は
5÷500×100=1%となります。
成約率が1%ということは、ホームページにアクセスしてくれた見込み客100人に対して1件の成約があるということです。これを先程の公式にあてはめてみると、
1万円(1成約あたりに使える広告費) × 1%(成約率) = 100円(上限クリック単価)
つまり、1クリックあたり最大で100円までなら広告費をかけられるという事がわかります。ただし、リスティング広告経由での成約率はこの時点ではまだデータがないのでわかりません。
リスティング広告経由でなくても、現時点でのwebサイトのアクセスに対して成約数がどれだけあるかというデータがあればそのデータを利用して成約率を設定してもかまいません。
※厳密には訪問元(リスティング広告経由なのか、その他の経由なのかと言う事)によっても成約率は変わりますが、参考値として使うことはできます。
今までにwebサイトにほとんどアクセスがない場合は予測でやるしかありません。設定するキーワードや商品価格やホームページの作りによって成約率というのはかなり変わりますので、何%に設定すると良いとはいえませんが参考値としていいますと、通常インターネット経由からの申し込みは平均すると0.1~2%位になることが多いです。
ただし、商品価格が高かったりホームページが申し込みされやすい形になっていないと成約率は一気に落ちることもよくあります。安全にいくのであれば0.1~0.5%以内に成約率を設定しておく方がいいでしょう。
また、2ステップビジネス(いきなり商品を売るのではなく、まずは問い合わせや資料請求をしてもらう)の場合は、成約率は3~10%程度と考えておくのが良いでしょう。2ステップビジネスの場合は、何アクセスで何回の問い合わせがあるかを計算して、使える広告費を算出しましょう。
成約率が良ければ後からでも上限クリック単価は上げることはできますので、まずは低めに設定しておいて赤字のリスクを減らすことをお勧めします。
上限クリック単価とは?
キーワードを集めてグルーピング(グループ分け)が完了したら、次は上限クリック単価をある程度決めておきましょう。
リスティング広告は広告がクリックされる度に広告費がかかるというシステムです。そこで、1クリックあたりに何円まで払ってもかまわないかという事をあらかじめ決定しておく必要があります。これを上限クリック単価といいます。
上限クリック単価はあくまでも「ここまでなら払える」という上限額ですので、実際にかかるクリック単価は上限クリック単価より低くなることが多いです。
実際にかかるクリック単価の平均のことを、平均クリック単価やCPC(Cost Per Click)ともいいます。
広告主としては広告費は節約できるだけ節約したいので、上限クリック単価はできるだけ低く設定したいわけですが、上限クリック単価が低いということはライバルの広告主より広告ランクが低くなってしまいますので広告の掲載順位が下がってしまいます。
広告の掲載順位が下がるということはクリック数も少なくなるということですから、ある程度の金額には設定しなければいけません。とはいえ、上限クリック単価を上げすぎては利益額より広告費が多くかかってしまい赤字になってしまいます。
この上限クリック単価の設定は、リスティング広告で利益がでるか損失が出てしまうかという非常に重要なポイントなのでしっかりと考えて設定する必要があります。
クリック単価の2種類の意味
これまで、使ってきた「クリック単価」という言葉ですが、厳密には「入札するクリック単価」と「実際に課金されるクリック単価」の2種類のクリック単価があります。
広告主が実際に入札する上限額、つまり「1クリックあたりにこの金額までなら支払います」というクリック単価を上限クリック単価と言います。あくまでも上限価格ですので、実際にはこの上限クリック単価がそのままかかることはほとんどありません。
自分より1つ下の順位の広告主の広告ランクを1ポイントでも上回ればその広告主に勝てるので、それに必要なだけのクリック単価を自動的に調整してくれるのです。
表のAとBの広告主で考えてみましょう。
Aの広告主は入札単価が100円ですが、広告品質は7ですので広告ランクは700です。一方、Bの広告主は入札単価は80円ですが、広告品質は10なので広告ランクは800です。
この場合、Bの広告主はAの広告主の広告ランク700を1ポイントでも上回ればいいので、広告ランクは800も必要ないことになります。その場合、Bの広告主は広告ランク701を獲得するには、
701(広告ランク)÷10(広告品質)= 70.~~~(クリック単価)
となり、71円のクリック単価を支払えばいいことになります。
ですので、Bの広告主は80円の入札をしていますが、実際には平均で71円のクリック単価しかかかりません。これを平均クリック単価やCPC(Cost Per Click)といいます。
このように、広告品質を良くすることで、平均クリック単価も下げることができ、掲載順位も自分より高単価で入札している広告主より上位に広告の掲載ができることがわかります。

